「親がスマホでLINEのビデオ通話をしたがっている」「帰省したときに実家でWi-Fiが使えなくて困る」「親が電話で光回線の勧誘を受けて、よくわからないまま話を進めそうになった」。実家のネット回線を考えるきっかけは、たいていこのどれかです。

ただ、実家の回線を自分の家と同じ基準で選ぶと失敗します。使う人(親)と、選ぶ人・直す人(子)が別で、しかも住んでいる場所が離れているからです。月額が数百円安い回線を選んでも、トラブルのたびに片道2時間かけて帰省していたら割に合いません。この記事では、料金や速度の前に「トラブルのとき誰がどう直すか」を軸に置き、機器の台数・親の使い方・固定電話・名義・勧誘対策の順に決めていく方法を整理します。

先に結論

実家の回線は「親が自分で直せるか」「電話越しに直せるか」で選ぶのが失敗しにくい考え方です。親の用途がLINE・ニュース・YouTube程度で、子が遠方に住んでいるなら、コンセントに挿すだけで機器が1台で済むホームルーターが第一候補。固定電話の番号を残したい、テレビで長時間動画を見る、帰省した家族が在宅勤務をする、という条件が重なるなら光回線(ひかり電話付き)が向いています。どちらを選ぶ場合も、親の名義で契約するか子の名義にするかと、電話勧誘への対応ルールを導入と同時に決めておくのが大事です。3社の料金とエリアの比較は工事不要WiFiの比較にまとめています。

工事なし・機器1台の構成:ソフトバンクエアーの条件を見る公式サイトへ →PR・申し込み前にキャンペーンの適用条件を確認できます

SoftBank Airの公式サイト(2026年9月時点の画面)
画像出典: SoftBank Air公式サイト(2026年9月確認)
ソフトバンクエアーのサービス概要(工事不要ホームルーター)

候補を絞り込むなら、ツールが早いです

実家の住まい(戸建て・集合住宅)と、スマホの契約会社がわかれば候補はかなり絞れます。

実家の回線選びが「自分の家」と違う3つの理由

総務省の令和6年通信利用動向調査では、インターネットの利用率は13〜69歳の各年齢層で9割を超える一方、70歳以降は年齢が上がるほど下がる傾向が示されています。裏を返せば、70代でも多くの人がスマホでインターネットを使っているということです。親がネットを使うこと自体はもう珍しくありません。難しいのは、その環境を誰がどう支えるかです。

理由1:使う人と、選ぶ人・直す人が違う

自分の家なら、速度が落ちればルーターの管理画面を開き、原因を切り分けて対処できます。実家では、画面の前にいるのは親で、原因を考えるのは電話の向こうの子です。「ランプが赤い」「Wi-Fiのマークが出ない」という言葉だけを頼りに状況を推測することになるので、機器の構成が複雑なほど解決が遠のきます。

理由2:直しに行くコストが大きい

子が近所に住んでいれば、多少複雑な構成でも週末に寄れば済みます。車で2時間、新幹線で3時間という距離だと、1回の出動が交通費と半日〜1日の時間になります。月額の数百円の差より、年に1回の「直しに行く」を減らすほうが家族全体では得になるケースが多いです。

理由3:勧誘の標的になりやすい

国民生活センターによると、光回線の電話勧誘に関する相談は2022年度の4,899件から2025年度には約8,600件まで増え、契約当事者の3割を70代以上が占めています(2026年7月の報道)。「今の回線が終わるので切り替えが必要」といった説明で、契約中の会社と誤認させる手口も確認されています。実家の回線は、導入するときだけでなく導入した後も守る仕組みが必要です。

直しやすさは機器の台数で決まる:3段階の判定表

ここがこの記事の中心です。ネットが使えなくなったとき、多くのケースで最初に効く対処は「機器の電源を入れ直す」ことです。そして、その手順の難しさは家の中にある通信機器の台数と、つなぐ順番があるかどうかでほぼ決まります。構成ごとに、誰がどこまで直せるかを3段階で整理しました。

構成家の中の機器段階1:親が自分で直せる段階2:電話越しに直せる段階3:現地に行く必要がある
ホームルーター 1台(コンセントに挿すだけ) コンセントを抜いて挿し直す 置き場所を窓際に移す、ランプの色を読んでもらう ほぼ無い(端末故障は交換品を送ってもらう形が多い)
光回線(ルーター一体型の貸与機器) 1〜2台(光回線終端装置+ルーター機能付き機器) 「2台とも抜いて、壁側の機器から挿す」と紙に書いておけば可 ランプの位置と色を1つずつ確認してもらう 光ファイバーのケーブルが抜けた・折れた、配線の変更
光回線+市販ルーター+中継機 3台以上 難しい(どれを抜くか、どの順番かがわからなくなる) 機種名と配線を把握している人なら可 設定の初期化・再設定、機器の入れ替え
モバイル回線のみ(スマホのテザリング) 0台(スマホだけ) 親のスマホ操作に慣れがあれば可 画面の場所を口頭で案内するのが難しい 設定の迷子、データ容量の管理

※ 2026年9月時点で一般的な構成をもとにした目安です。光回線の機器構成は、回線事業者・プロバイダ・ひかり電話の有無によって変わります。

ポイントは、速さや安定性で有利な構成ほど、直す難易度は上がるという逆の関係にあることです。光回線は通信の安定性ではホームルーターより有利なことが多い一方、機器が2台以上になり、つなぐ順番も生まれます。自分の家ならメッシュWi-Fiを組むのが正解でも、実家では「中継機を足したことで、親が再起動の順番を覚えられなくなった」という逆効果が起こりえます。

✅ 段階1に収める3つのコツ
  • 機器はできるだけ1か所にまとめる(電源タップ1つで全部の電源を落とせるようにする)
  • 光回線の場合、「壁側の機器 → ルーターの順で挿す」を紙に書いて機器に貼る
  • 電波が届かない部屋があっても、まず置き場所の変更で対応し、機器を増やすのは最後にする
もりそん
親世代の回線で大事なのは、速さより「つながらなくなったときに、どうすればいいか」が分かることだと考えています。速い回線を用意するより、困ったときの手順が紙1枚に収まる構成のほうが、結果として家族全員のストレスが小さくなります。
運営者・もりそん

親の使い方から必要な回線を決める

次に、親が何に使うかを確認します。多くの親世代の使い方は、光回線の速度を必要とするほど重くありません。ただし「テレビで動画を見る」「見守りカメラを置く」「帰省した家族が仕事をする」の3つが入ると、話が変わります。

使い方重さの目安ホームルーターで足りるか
LINEのメッセージ・写真、ニュース、天気軽い十分に足りる
LINEのビデオ通話(孫との通話など)中くらい(1時間で数百MB程度の目安)多くのケースで足りる
スマホ・タブレットでYouTube中くらい(標準画質で1時間0.5〜0.7GB程度)足りる
テレビでYouTube・配信サービスを毎日数時間重い(フルHDで1時間2〜3GB程度)エリアと時間帯によっては画質が落ちる
見守りカメラ(常時録画・クラウド保存)常に上りの通信が発生台数と画質次第。複数台なら光回線が安心
帰省した家族の在宅勤務・Web会議上りの安定性が必要できるが、会議が重要なら光回線が安心

※ 通信量は2026年9月時点の一般的な目安です。動画の画質別の通信量は動画配信の通信量の記事で詳しく整理しています。

見落としやすいのが見守りカメラです。カメラは親の操作とは関係なく24時間映像を送り続けるので、「親はほとんどネットを使わない」はずの家でも、回線は常に働いています。また、見守りのために置いたカメラが、回線が止まった瞬間に役に立たなくなる点も押さえておいてください。見守り目的なら、回線が落ちたことに子の側で気づける仕組み(カメラのアプリの「オフライン通知」など)を有効にしておくと安心です。

帰省時のテレワークについては、年に数回だけならスマホのテザリングで乗り切る選択肢もあります。一方、毎月のように長期滞在する、介護で実家に通いながら働く、といった状況なら、最初から光回線にしておいたほうが後悔は少なくなります。Web会議に必要な回線の条件はWeb会議が途切れるときの対処にまとめています。

5つの質問で決める判定表

ここまでの話を、実家の状況に当てはめて答えを出せるように表にしました。上から順に見て、最初に当てはまった行を採用してください。

質問「はい」なら理由
Q1. 実家がすでに光回線を引いていて、不満なく使えている? 今の回線を維持(見直しは料金面だけ) 工事や機器入れ替えのリスクを取るほどの利点が小さい
Q2. 固定電話の番号を残したい、かつ基本料を下げたい? 光回線+ひかり電話 番号を移して電話の基本料を下げられる場合がある(後述)
Q3. テレビで毎日動画を見る、見守りカメラを複数台置く、家族が実家で仕事をする? 光回線 通信量と上りの安定性が必要で、ホームルーターは時間帯やエリアの影響を受けやすい
Q4. 子が車で1時間以上離れた場所に住んでいる? ホームルーター 親が自分で直せる段階1に収まり、現地対応がほぼ要らない
Q5. 実家が賃貸・集合住宅で、工事の許可が取りにくい? ホームルーター(または建物に導入済みの回線) 工事の要否で選択肢が変わる

どれにも当てはまらない場合は、ホームルーターから始めるのが無難です。ホームルーターから光回線へは後から移れますが、光回線の工事費の残債が残っている状態で解約すると費用がかさみやすいからです。光回線を解約するときの費用の考え方は光回線の解約で損しない手順で解説しています。

ホームルーターを選ぶ場合は、実家の住所で電波が十分に届くかを先に確認してください。ソフトバンクエアーを含む各社のホームルーターの違いはホームルーターの比較記事に、速度が出ないときの対処はソフトバンクエアーが遅いときの対策にまとめています。

⚠ ソフトバンクエアーは「登録した住所」でしか使えない

ソフトバンクエアーは、申し込み時に登録した設置場所の住所で使うサービスです。子の家で契約している機器を、帰省のついでに実家に持って行って使うといった使い方は想定されていません。登録住所と異なる場所での利用が確認されると通信が制限され、放置すると利用停止につながるとされています。住所変更の手続き自体は可能なので、実家に移す場合は必ず先に手続きをしてください。

固定電話をどうするか

親世代の家では、固定電話の扱いが回線選びに大きく関わります。選択肢は3つです。

選択肢月の電話代の目安向いているケース注意点
NTTの加入電話のまま残す 基本料1,600〜1,900円前後(地域の区分で変わる) 回線はホームルーターにする、電話は今のまま使いたい ネットとは別に基本料がかかり続ける
光回線のひかり電話に番号を移す 基本料550円前後 光回線を引く、番号は変えたくない 停電時は使えない。光回線を解約すると電話も影響を受ける
固定電話をやめる 0円 親が携帯電話で連絡を取っている、固定電話にかかってくるのは勧誘ばかり 親戚・病院・自治会などへの番号変更の連絡が必要

※ 2026年9月時点の目安。加入電話の基本料は住宅用・地域の区分によって異なります。

ひかり電話を付けるかどうかの判断はひかり電話は必要か不要かの記事で詳しく比較していますが、実家特有の論点が2つあります。

1つ目は番号を残せるかです。2025年1月から固定電話の番号ポータビリティが双方向化され、事業者間で番号を移しやすくなりました。NTTの加入電話で使っている番号は、多くのケースで光回線のひかり電話に引き継げます。ただし、引き継げるかどうかは番号の種類や地域によって条件があるため、申し込み前に回線事業者で確認してください。

2つ目は停電時と、迷惑電話への対策です。ひかり電話は通信機器に電源が必要なため、停電すると使えません。災害時の連絡手段として固定電話を重視している親なら、その点を説明したうえで決めるのが誠実です。また、固定電話にかかってくる電話の多くが勧誘や不審な電話という家では、番号表示と迷惑電話対策の機能が付いた電話機への買い替えも、回線選びと同じくらい効果があります。

⚠ 「このままでは固定電話が使えなくなる」は勧誘の常套句

NTTの固定電話網は2024年1月から2025年1月にかけてIP網へ移行しましたが、加入電話の番号や電話機はそのまま使え、利用者側の手続きは原則不要とされています。この移行を理由に「光回線に切り替えないと電話が使えなくなる」と迫る勧誘は、国民生活センターも注意を呼びかけてきた手口です。

名義と支払いを誰にするか

回線の契約名義と支払いを誰にするかは、導入時にはあまり気にされませんが、数年後に効いてくる論点です。特に、親が入院した・施設に入った・亡くなったときの解約手続きで差が出ます。

パターンメリットデメリット
親名義・親の口座やカードで支払い 一般的な形で手続きが簡単。親のスマホとのセット割を組みやすい 親が手続きできなくなると、子が代理で解約・変更するのに委任状や書類が必要になることが多い
親名義・支払いは子のカード 親の負担をなくせる 名義と異なる人のカードで払えるかは会社によって扱いが分かれる
子名義で契約・子が支払い(設置場所は実家) 変更・解約・勧誘への対応を子が本人として行える。親が勧誘に応じても、契約者でないため勝手に切り替わりにくい 子のスマホとのセット割になり、親のスマホ側の割引は組めないことがある。設置場所と契約者住所が異なる申し込みに対応しているかは確認が必要

どれが正解かは家庭によりますが、子が遠方に住み、親が勧誘の電話を受けやすい家庭では、子名義は検討に値する選択肢です。一方で、セット割の効き方は名義で変わるため、親子どちらのスマホの割引を優先するかを先に計算しておいてください。セット割の仕組みは光回線7社比較の中で整理しています。

光回線の電話勧誘から親を守る

前述のとおり、光回線の電話勧誘の相談は増え続けています。回線を導入したら、親と一緒に「電話で回線の話が来たらどうするか」を決めておくのが、いちばん費用のかからない対策です。

  1. 「回線の電話はその場で決めない」を家族のルールにする

    相手が大手の社名を名乗っても、契約中の会社の名前を出しても、その場で返事をしないと決めておきます。国民生活センターも、突然の電話はいったん切って落ち着いて判断するよう呼びかけています。

  2. 契約中の会社名と連絡先を紙に書いて電話の横に貼る

    「今どこと契約しているか」がわからないと、契約中の会社を装った電話を見抜けません。回線事業者名・プロバイダ名・問い合わせ番号を1枚にまとめておきます。

  3. 書面を求め、子に見せてから判断する

    光回線の電話勧誘では、事業者は原則として契約前に書面を交付し、料金や提供条件を説明する必要があります。「書面を送ってください、家族と相談します」と言えば十分です。

  4. 契約してしまったら、8日以内の「初期契約解除」を思い出す

    光回線などの固定通信サービスは、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、事業者の合意がなくても書面などで契約を解除できる「初期契約解除制度」の対象です。解除までに利用した分の料金や工事費など一部の費用は請求されることがあります。

  5. 困ったら消費者ホットライン「188」に相談する

    契約の経緯がわからない、解約を拒まれた、といったときは、最寄りの消費生活センターにつながる「188(いやや)」に相談できます。

✅ 親に伝えておく「3つの言葉」
  • 「今は決められないので、書面を送ってください」
  • 「家族が契約を管理しているので、家族から連絡させます」
  • 「契約中の会社には、自分で電話して確認します」

総務省の制度では、高齢者など配慮が必要な利用者に対しては、知識や経験、契約の目的に配慮した説明を契約前に行うことが事業者に求められています。とはいえ、制度があることと勧誘の電話が来ないことは別の話です。家族側でルールを持っておくことが、実際にはいちばん効きます。

🏠 光回線にするなら:縛りと違約金のない光コラボ

固定電話の番号を移したい、テレビで動画を見る、家族が実家で仕事をする、という家には光回線が向いています。契約期間の縛りと解約違約金がない光コラボなら、親の住まいが変わる・施設に移るといった将来の変化にも対応しやすくなります。ひかり電話の扱いと工事の条件は公式ページで確認してください。

GMOとくとくBB光の料金を見る縛りなし・違約金なしの光回線

※ 料金・工事費・キャンペーンの条件は変更されることがあります。申し込み前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

導入の日にやっておく5つの準備

回線そのものより、導入した日に子が実家にいるうちに済ませておくことで、その後の手間は大きく変わります。

準備1:「困ったときの紙」を1枚作る

機器の写真に矢印を入れ、「ネットが使えないときは、このコンセントを抜いて10秒待ってから挿す」「それでもダメなら○○(子の名前)に電話」と大きな字で書いて、機器の近くに貼ります。光回線なら挿す順番も書き添えます。段階1で直せる確率を上げる、いちばん安い対策です。

準備2:Wi-Fiの名前とパスワードを大きく書いておく

機器のラベルの文字は小さく、読み間違いやすい英数字の組み合わせです。親がスマホを買い替えたとき、親戚が遊びに来たときに困らないよう、紙に大きく書き写しておきます。

準備3:親のスマホ・テレビをWi-Fiにつないで確認する

回線を引いても、親のスマホがモバイル通信のまま使われていると意味がありません。スマホ・タブレット・テレビをすべてWi-Fiにつなぎ、実際に動画を再生して確認してから帰ります。あわせて、親のスマホとPCのOS更新が自動になっているかも見ておくと安心です。偽の警告画面から電話をかけさせる「サポート詐欺」への備えとして、有料のセキュリティソフトが要るかどうかは家族のスマホ・PCにセキュリティソフトは必要?で端末別に判定しています。

準備4:電波が届きにくい部屋を確認する

親がよくいる部屋(居間・寝室・台所)で、それぞれ動画が止まらないかを見ておきます。届かない部屋があれば、まず機器の置き場所を変えます。それでも足りない場合の対処は中継機とメッシュWi-Fiの違いで説明していますが、前述のとおり、実家では機器を増やす判断は慎重にしてください。

準備5:契約書類をひとまとめにして保管場所を決める

契約書面、機器の型番、問い合わせ番号、ログイン情報を1つの封筒にまとめ、保管場所を親子で共有します。解約や引越しのとき、勧誘の電話を受けたときに、「今どこと何を契約しているか」をすぐ確認できます。

よくある誤解

誤解1:「親はあまり使わないから、いちばん安い回線でいい」

月額の安さだけで選ぶと、機器の構成が複雑だったり、エリアによって速度が不安定だったりして、結果的に子の手間が増えることがあります。実家の回線の「安さ」は、月額と、直しに行く回数の合計で考えるのが現実的です。

誤解2:「光回線にしておけば、何かあっても安心」

光回線は安定性で有利なことが多い一方、機器が増え、工事も必要です。親が機器の再起動の順番を覚えられない、工事の立ち会いの日程調整が難しい、という家では、光回線が「安心」とは限りません。

誤解3:「スマホのプランを大きくすれば、回線はいらない」

親1人が軽く使う程度なら成り立ちます。ただ、テレビで動画を見る、帰省した家族も使う、見守りカメラを置く、といった使い方が加わると、スマホ1台のデータ容量では足りなくなりがちです。テザリングで固定回線の代わりにできる条件を満たしているかを確認してから判断してください。

誤解4:「契約中の会社からの電話なら、案内どおりにしていい」

社名を名乗る電話が、実際には別の会社の代理店だったというケースが報告されています。電話でかかってきた案内ではなく、自分から公式の問い合わせ先に電話して確認するのが確実です。

よくある質問

高齢の親だけが住む実家に、ネット回線は必要ですか?
親がスマホのデータ容量内で困っていないなら、急いで引く必要はありません。ビデオ通話やテレビでの動画視聴を始めたい、見守りカメラを置きたい、帰省した家族が使いたい、といった用途が出てきた時点で検討するのが現実的です。
親世代には光回線とホームルーターのどちらが向いていますか?
子が遠方に住み、親の用途がLINEやYouTube程度ならホームルーターが向いています。コンセントに挿すだけで機器が1台に収まり、親が自分で再起動しやすいためです。固定電話の番号を残したい、テレビで長時間動画を見る、家族が実家で仕事をする場合は光回線が向いています。
実家の固定電話の番号は、光回線にしても使えますか?
NTTの加入電話で使っている番号は、多くのケースで光回線のひかり電話に引き継げます。2025年1月からは固定電話の番号ポータビリティが双方向化され、事業者間の移行もしやすくなりました。ただし番号の種類や地域による条件があるため、申し込み前に回線事業者で確認してください。
親が電話勧誘で光回線を契約してしまったら、どうすればいいですか?
光回線などの固定通信サービスは、契約書面を受け取った日から8日以内であれば初期契約解除制度で契約を解除できます。利用した分の料金や工事費など一部の費用は請求されることがあります。経緯がわからない場合や解除を拒まれた場合は、消費者ホットライン「188」に相談してください。
子の名義で実家の回線を契約することはできますか?
設置場所と契約者の住所が異なる申し込みに対応している会社であれば可能です。変更や解約を子が本人として行える利点がある一方、セット割は子のスマホとの組み合わせになるため、親のスマホ側の割引が使えなくなることがあります。対応の可否は申し込み前に各社で確認してください。

まとめ:実家の回線は「直しやすさ」から決める

実家が戸建てで光回線を引く場合は戸建て向け光回線の選び方へ、工事なしで始めるならホームルーターの比較へ進んでください。申し込みから開通までの流れを親に説明するときは、インターネット契約が初めての人向けの記事が使えます。

📚 参考情報・データの出典
  • 総務省「令和6年通信利用動向調査の結果」(2025年5月30日公表)— 年齢階層別のインターネット利用状況
  • 国民生活センター「光回線の契約トラブルに注意」および 2026年7月の報道(光回線の電話勧誘の相談件数:2022年度4,899件→2025年度約8,600件、契約当事者の3割が70代以上)
  • 国民生活センター「光回線サービスの卸売に関する勧誘トラブルにご注意!」— 契約中の事業者と誤認させる勧誘の事例
  • 総務省「電気通信事業法改正に伴う電気通信事業の利用者保護に関する省令等の整備」— 初期契約解除制度、配慮が必要な利用者への説明
  • NTT東日本「固定電話サービス提供事業者間における双方向番号ポータビリティの開始について」(2025年1月開始)
  • ソフトバンク「SoftBank Air 料金」— 月額基本料金5,368円(2026年12月1日より5,698円)、契約事務手数料4,950円、2026年9月確認
  • 各社公式サイトの料金・提供条件に関する記載(2026年9月確認)